『海賊戦隊ゴーカイジャー』という作品をご存知だろうか。
Twitterでも度々トレンド入りするので名前くらいは聞いたことがあるかと思う。
戦隊シリーズの中でも根強い人気のある作品だ。
私もゴーカイジャーを愛するファンの一人として、一度くらいはプレゼンブログを書いておきたいと思い筆を執った。
この記事ではゴーカイジャーのオススメポイントをいくつか紹介していくので目を通してもらえたら幸いだ。
気にはなっているけど見たことがない、という層に届いてくれることを願う。
<1>戦隊ヒーロー入門編として最適
まずゴーカイジャーの大きな特徴として”過去の戦隊に変身できる”というものが挙げられる。
ゴーカイジャーは戦隊シリーズ35周年記念という節目の作品で、ある種お祭り作品だ。
子供だけでなく、昔戦隊を見ていた大人たちも楽しむことができる仕掛けだ。
逆に今までまったく戦隊を見てこなかったという人も安心してほしい。
斯く言う私もそうであったが、知識がなくてものめり込めた。
むしろ過去の戦隊がどういうモチーフでどういう雰囲気だったのかを掻い摘んで知ることができるので、戦隊シリーズへの入口としては最適だろう。
この物語は面白そうだとか、この戦闘スタイルはかっこいいと興味がわいて、私自身いくつかの過去作品を見るきっかけになった。
(※ただしネタバレも多く含むので、あらかじめ見たいと思っている作品がある人はゴーカイジャーをあとに回した方がいいかもしれない)
<2>ストーリーの面白さ
お祭り作品だからといって主軸となるストーリーの手が抜かれるわけもなく。
ゴーカイジャー自身の紡ぐ物語がこれまた心底面白い。
まず彼らの設定が”宇宙海賊”ということもあり、清廉潔白な正義のヒーローではなくダークヒーローのようなアウトローな雰囲気を纏っている。
おおまかなあらすじはこうだ。
宇宙海賊であるゴーカイジャーが宇宙最大のお宝を探して地球に降り立ったのと同じ頃、全宇宙を支配しようと目論む宇宙帝国ザンギャックも地球に進軍しようとしていた。お宝探しの邪魔になるザンギャックと戦いながら、ゴーカイジャーの面々は地球人との交流を余儀なくされる。本来地球を助ける義理のない海賊たちが、少しずつ見出したこの星の価値とは――?
個人の解釈ではあるが、だいたいこのようなストーリーだ。
宇宙からお宝探しにやってきただけの彼らは、当然地球に何の思い入れもない。
だから第1話では、敵に襲われる地球人たちを「気の毒だけど、この星も終わりだろう」などと傍観し、他のヒーローのように問答無用で助けてくれたりはしない。
そんな一筋縄ではいかない彼らが、一年かけて少しずつ地球を好きになり、ヒーローになっていく話なのだ。
過去戦隊とのコラボがなかったとしても、ゴーカイジャー単体の物語だけで十分に楽しめただろう。
しかしながら、地球人や過去の戦隊ヒーローとの交流があったからこそ、物語に深みが出たのも確かだ。
つまり、ゴーカイジャー自体の設定と過去の戦隊との関わり方が絶妙にマッチして、相乗効果で面白い物語になった稀有な作品なのだ。
<3>魅力的なキャラクター
ゴーカイジャーのメンバーたちはとにかく個々のキャラが際立っている。
一度見たら全員のキャラクター像がおおかた掴め、数回も見ればシルエットだけでも判別できるようになるだろう。
それだけ見た目も性格も特徴的で、ある意味2次元的とも言える。
例えば、オールレッドやオールピンクといったように全員が同じ色のヒーローに変身する場面でも、立ち姿だけで誰が何に変身しているのかわかってしまうのだ。
以下簡単にキャラクター紹介をしていくが、先入観を与えてしまうので読み飛ばして頂いて構わない。
横柄でぶっきらぼうな船長。口は悪いが情に厚く仲間思い。食い意地が張っていて二言目には「メシ」。戦闘力は高い反面、おつむが弱く抜けたところもある。
ゴーカイブルー:ジョー・ギブケン(山田裕貴)
無口で硬派な剣士。クールに見えるが内面は熱い男。元ザンギャックの兵士だが訳あって組織を抜け出した。ケーキ作りが得意。
ゴーカイイエロー:ルカ・ミルフィ(市道真央)
元盗賊のおてんば娘。お金に目がなく誰よりもがめつい。乱暴な振る舞いをするが面倒見のいい姉御肌。イカサマをさせたら誰にも負けない。
ゴーカイグリーン:ドン・ドッゴイヤー/通称『ハカセ』(清水一希)
気が小さくて争いごとを好まない性格。頭が良くて手先が器用なのでゴーカイジャーのメカニックと料理を担当。コミカルな戦闘スタイルで視聴者の目を奪う。
ゴーカイピンク:アイム・ド・ファミーユ(小池唯)
ファミーユ星の元お姫様。世間知らずでおっとりした性格。皆から可愛がられてはいるが芯の通った強さを持っている。コスプレ回では高視聴率を叩き出した。
ゴーカイシルバー:伊狩鎧(池田純矢)
海賊見習いとして途中加入した地球人。心優しく騒がしい。過去のスーパー戦隊に詳しく、レジェンドヒーローたちにサインを求めるミーハーな面も。
個人的には、好戦的で誤解されやすい赤青黄の信号機トリオと、穏健派で地球人や過去戦隊との中和剤になってくれる緑桃銀の絶妙なバランスがたまらなく好きだ。
話が進むにつれそれぞれの関係性が見えてくるのも面白いし、船員になった順に互いへの理解度が深いのもリアリティがあって良い。
見ていれば誰かしら好きなキャラや好きなコンビが出来るとは思うが、見終える頃にはきっと箱推しになっているだろう。
ゴーカイジャーは寝食を共にし人生を共に歩む家族のような集団だ。
6人の強い結び付きや6人の掛け合いに惹かれ、やはりゴーカイジャーは6人で居るときが最高だと愛しさを覚えるようになる。
これは経験談だ。
<4>かっこいいアクション
ゴーカイジャーはまず変身後のスーツがかっこいい。
海賊というモチーフのため、シンプルながらもクラシカルでドレッシーなデザインだ。
そして武器も海賊らしく銃とサーベル。各々に両方とも与えられている。(※途中加入のシルバーだけは武器が槍)
しかしゴーカイジャーは戦闘スタイルが一人一人独特なので、戦いながら仲間と武器を交換して二丁拳銃や二刀流で戦ったりもする。
この武器交換に見られる息の合った連係プレーがかなりかっこよくて痺れるのだ。
他にも、拳で敵の頭部を何度も殴りつける荒々しさがあったり、会話の片手間に怪人を倒してしまったりと、日頃から戦闘慣れしている海賊らしい強かさが垣間見える。
また、特筆すべきはグリーンだろう。彼はそもそも変身後の名乗りポーズが”手汗を拭く仕草”という前代未聞のヒーローだ。
戦闘に不慣れで臆病なキャラクター故なのだが、その及び腰な戦闘スタイルが一周回ってトリッキーでアクロバティックなものになっている。
その辺に置いてある箒や木の枝で戦ったり、滑って転んだ拍子に相手に攻撃したりと、毎回突拍子もない戦い方をしていて目が離せない。
そして全員、変身前の生身のアクションもかっこいい。比較的動けるキャストが揃っているので、激しいアクションシーンも本人たちがやっていることが多い。
危険な部分はさすがにアクターさんと差し替えられているが、それでもかなり際どいところを走ったり転がったり、見応えのある戦闘シーンを演じてくれている。
変身前も変身後も、更には過去戦隊の力を使っているところも見られるので、ゴーカイジャーのアクションはいつまで噛んでも味がする。
<5>豪華な声優陣
最初に言っておこう。ゴーカイジャーを見ると一生分の関智一Voiceを耳にすることになる。彼がゴーカイジャーのナレーションや変身音声を担当しているからなのだが、親の声より聞くことになるだろう。
また、ゴーカイジャーと共に旅をする鳥型ロボットのお助けキャラ・ナヴィはCV:田村ゆかりだ。ゴーカイジャーの面々にイジられたり時にはツッコミを入れたり、掛け合いがとても可愛らしい。
敵サイドのキャラクターも個性的だ。宇宙帝国ザンギャックの司令官であり、皇帝の馬鹿息子と揶揄されるワルズ・ギル(CV:野島裕史)。堅物な参謀長ダマラス(CV:石井康嗣)。策士な開発技官インサーン(CV:井上喜久子)。
レッドの過去に大きく関わるキャラクター・アカレッドは大ベテランであり今を時めく古谷徹が声を担当している。
他にも単発で怪人の声をアテている声優として、高木渉、千葉繁、檜山修之、中村悠一、池田秀一、杉田智和、鳥海浩輔、銀河万丈などの錚々たる名前が並ぶ。
特にゴーカイジャーで一番愛されている怪人と言っても過言ではないジェラシットを担当するのは櫻井孝宏だ。破天荒な脚本を書くことで有名な浦沢義雄担当回に登場し強烈なインパクトを残していった。そしてその後も度々登場することとなる。
余談として、青黄銀のキャストたちは当時自他共に認めるアニメ・声優ファンだったのだが、劇場版に過去戦隊のキャラクターが登場した際に3人で石田彰のアフレコを見学しに行ったという微笑ましいエピソードが残っている。
何より、イエローの市道真央自身が現在はM・A・Oとして声優業で活躍している。
声ヲタが見ても楽しめる作品であろう。
以上、大まかに5つ挙げさせてもらったが、他にも推したいポイントはいくらだってある。
レッドの因縁の宿敵バスコ・タ・ジョロキア(細貝圭)もミステリアスで魅力的、特に大人の女性からの人気が絶大だ。巨大ロボ戦も見どころがあるし、複数ある劇場版はどれも出来がいい。
子供も大人も楽しめる『海賊戦隊ゴーカイジャー』。声を大にしてオススメできる作品。
いくつかの動画配信サイトで配信されているので興味があったらぜひ見てほしい。
一人でも多くの人間がゴーカイジャーに出会い、地球に生まれた喜びを噛み締められるよう祈っている。
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